sai10_sanのブログ

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『ロボトミーコーポレーション』 その1

一発目から重いなこれ。

 

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年末年始、短距離走のつもりで走りきったゲーム。このゲームとは同じ出会い方をしている人が多いと思うのだけど、元々は去年の春頃のsteamセールで見かけた『Library Of Ruina』っていうのを買うつもりだった。

 

画面写真が『Slay the Spire』とか『One Step From Eden』みたいな手軽に直感で遊べるゲームに似ていたから、似たようなプレイ感なんじゃないかと。で、調べてみたらこれ続編らしいよと。じゃあ前作から買うかあ、ってなったのがこの『Lobotomy Corporation』。

 

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「SCP財団」っていうインターネット上のお遊びがある。オブジェクトと呼ばれる超常的な性質を秘めた生物や物体を管理する架空の秘密組織で、オブジェクトっていうのは世界中のみんなが考えて持ち寄ったホラ話。人間に危害を加えるかもしれない、制御が非常に困難な、出自不明理解不能のホラー存在。

 

それと『キャビン』っていうホラー映画を足したような設定のゲーム。『キャビン』はアベンジャーズのソーを演じているクリス・ヘムズワースが出演したホラー映画で、リア充どもがB級ホラーのお約束みたいな展開に次々と襲われるんだけど、実はその下に超ハイテクな施設があって、そこの職員がわざと「B級ホラーみたいな展開」にするために恐怖現象を操作してる、みたいな話だったはず。あんまり怖くなくて面白い。

 

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『Lobotomy Corporation』でプレイヤーが所属するロボトミー社は、「アブノーマリティ」っていう人知を超えたホラー存在からエネルギーを作り出しているとんでもない所だ。SCPのオブジェクトを、『キャビン』みたいな施設で、一日ぶんのノルマを達成するまで管理し続ける。で、収容されてるのはヤバいやつばっかりだから、管理手順を間違えると、配置した職員が即死したり、そいつらが部屋から脱走してセクションごと壊滅させたりする。

 

ローグライク」っていうゲームのジャンルがある。『風来のシレン』みたいに何度もゲームオーバーになって最初からやり直すことが前提の、ゲーム要素がランダム性に強く影響されるゲームのこと。その多くは、ゲームオーバーになるたびリソースの一部を持ち帰ることができて、主人公の拠点を強化することで次回以降のプレイが楽になるシステムだ。名作と名高い『Hades』はこの死に戻り周回をストーリーテリングに活かしたのが特徴。

 

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で、『Lobotomy Corporation』のローグライク要素は、「オブジェクトの選出」と「情報の引き継ぎ」だった。

 

本作のクリア条件は管理50日目を達成すること。プレイヤーは一日の最初に、ほぼランダムに選出された3体のアブノーマリティから1体を選んで新たに収容する。ポケモンかよ。だが、初見のプレイヤーに提示されるのは「F-04-83」「T-06-27」「F-05-52」みたいな謎のナンバーだけ。知らんがな。

 

選択したやつは最初は正体不明だけど、吸い出したエネルギーを使って情報を開示できる。そいつの名前がヒトカゲだとか、炎タイプだとか、尻尾の火を消すと死んでしまうだとかが判明するのは、十分な解析を行った後ってことだ。

 

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ポケモンヒトカゲは尻尾の火が消えたら死んでしまうが、もしこのゲームにヒトカゲみたいなのがいたら尻尾の火を消した職員の方が即死する。さらに収容した部屋を真っ暗にしながら脱走していて、通路の影から影へと移動しながら、無警戒の職員を闇討ちで葬っていくだろう。

 

ヤバい奴が脱走すると、だいたい施設が半壊してしまう。詰んだら「最初から始める」ボタンを押して1日目に戻るのだけど、アブノーマリティの観測情報は引き継がれるので、次の周回では謎のナンバーが「ヒトカゲ」に変わっている。管理が難しいと感じたら、他の2つを選択すればいい。もっとも、フシギダネゼニガメの管理がヒトカゲより簡単だという保証はない。

 

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一歩間違えれば皆殺しにされる正体不明のSCPオブジェクトを恐る恐る管理して、情報を少しずつ解明しながら、最新の注意を払ってエネルギーを回収していくシミュレーションゲーム。SCPってこんな感じだよね!という、まさに期待した通りのプレイフィールが得られる代わりに、とんでもなく事故りやすく、気が遠くなるようなリトライ地獄が待っている。

 

いきなり長々と書いてしまったけど、これは情報量が多い本作の話をするうえで欠かせない前置きなので、今回は勘弁してほしい。酷い目にあった。ああ、そう。このゲームをプレイして正月から本当に酷い目にあったんだ。

 

 

つづく